産地:
岩手県 盛岡市、滝沢村、二戸市、八幡平市
歴史:
浄法寺塗は中世に岩手県北部を支配していた豪族「浄法寺氏」の名前に由来しており、地名にもなりました。
土地の伝承によれば、神亀5年(728年)行基がこの地に天台寺を建立した時中央から僧侶が派遣され、自家用の什器を作るために漆工技術も伝えられました。
藩制時代には南部藩の重要な産物として天台寺周辺から旧安代町付近まで産地を拡大し、「御山御器」の名前で知られ、現在の産地の基礎となっています。
特徴:
製品は、日常使用される汁椀・飯椀・片口のほか時代椀には、加飾の入ったものもあります。
その殆どが、無地の本朱・黒・溜色による光沢を抑えた単色の仕上げとなっており、最大の国産漆生産地である良質の原材料を用いた飽きのこない柔らかな艶の質感に仕上げたのが大きな特徴です。
製品には、菱形の金箔を使い漆絵でデザイン化した草花を描いてあります。
指定年月日:
昭和60年5月22日