産地:
秋田県 大館市
歴史:
佐竹義宣候が関が原の戦いに豊臣方として惨敗を喫し、1602年に水戸より秋田へ減禄移封された時、領民の窮乏甚だしく、その日の糧に困る者さえある程でした。
大館城主佐竹西家は領内の豊富な森林資源を利用して窮乏を打開するため下級武士たちに命じ、副業として曲げわっぱの制作を奨励しました。
また農民には、年貢米の供出代替として、山から城下まで原木を運搬させたといわれています。製品は酒田・新潟・関東等へ運ばれました。
平安時代の遺跡から曲げわっぱの柄杓が発見されており、その起源はたいへん古いものと推測されます。
特徴:
天然秋田杉を薄く剥いで柾目を取り出し独自の技術で曲げ輪を作り、山桜の樹皮にて縫留めして製作します。
美しい木目と柾目の香りが冴え、軽く弾力性に富み、細かい均等な年輪の揃った鮮虹色又、淡黄色の明るい優美な木目を生かした色合いを特色とした製品です。
~使用上の注意~
熱湯を使用しないで下さい。ぬるま湯で洗ってから、すぐ柔らかい布で、から拭きすることです。たわし、クレンザー等で磨くと傷がつくことがあります。直射日光に当てると変形、変色する恐れがありますので避けて下さい。
産地PR・最近の取り組み、課題など:
江戸時代末期から近代にかけて職人たちが技法を受け継いできましたが、プラスチックの出廻り等により他産業への転向が相次ぎました。現在は、本物志向の風潮に相まって、大館の曲げわっぱは、多くの人に愛されています。
展示場
◆大館市物産協会展示場
TEL 0186-49-1717
〒017-0044 大館市御成町3-7-58 (株)いとく大館ショッピングセンター内
◆秋田県産業会館
TEL 018-836-7830
〒010-0001 秋田市中通2-3-8 アトリオン地下1階
指定年月日:
昭和50年10月16日